SQL Server 2008 と SQL Server Compact 3.5の機能、SQLコマンドなどの比較
SQL Server 2008(Editionがいくつかありますが、コアエンジンは同じ)と、SQL Server Compact 3.5これらの違いはどこにあるのでしょうか?
機能差があまりなければ、SQL Server 2008を使用して動作するアプリケーションソフトをデータベース接続部分の切り替えのみで、動作させることができます。
SQL Server Compact 3.5の特徴として
- DLL7つで構成されている
- XCopyでインストール作業は必要ない
- 構成ファイルの容量が3MB未満
この3つから考えても、SQL Server 2008と比較した際、いくつもの機能が省略されているものと思われます。なにができて、なにができないのでしょうか?
必須コンポーネント
必須コンポーネントは、SQL Server 2005とSQL Server Compact 3.5を併用するなら、.NET Framework 2.0で構築できますね。
SQL Server 2008 Express | SQL Server Compact 3.5 |
---|---|
.NET Framework 3.5 SP1 Windows インストーラ 4.5 |
Windowsデスクトップの場合 .NET Framework 2.0、3.0、3.5 いづれか Windows Mobile の場合 .NET Compact Framework 2.0 SP2 又は .NET Compact Framework 3.5 |
動作環境
インストーラの容量がSQL Server Compact 3.5は名前通りのコンパクトですね。
CEやMobileで使用できるデータベースとのことなので当然なのでしょうが、スゴイ・・・
SQL Server 2008 Express 32bit版も、動作環境の下限は一応、低いですね。
メモリに関しては、Express Editionは制限事項として、メモリ最大1GBしか認識しないので最近のパソコンなら、どれでも問題なさそうです。
SQL Server 2008 Express 32bit | SQL Server Compact 3.5 | |
---|---|---|
プロセッサ |
Pentium III 互換プロセッサ以上 最小 : 1.0 GHz 推奨 : 2.0 GHz 以上
|
Windowsデスクトップの場合 .NET Framework 2.0、3.0、3.5 いづれか Windows Mobile の場合 .NET Compact Framework 2.0 SP2 又は .NET Compact Framework 3.5 |
OS |
Windows XP 32bit(SP2以降) 64bit |
Windows XP 32bit(SP2以降) 64bit Windows Vista 32bit 64bit Windows Server 2003 32bit(SP1以降) 64bit Windows Server 2008 32bit(SP2以降) 64bit Windows CE 4.2、5.0、6.0 Windows Mobile 2003 for Pocket PC、5.0、6.0 |
メモリ |
|
|
インストーラの容量 |
SQL Server 2008 Express 32bit版 68.9 MB |
3MB未満 |
インストーラ
SQL Server 2008 Express 32bit | SQL Server Compact 3.5 | |
---|---|---|
セットアップ |
セットアップインストーラでのインストールが必須 |
インストーラ、又はXCopyによるファイルコピーだけでも可能 |
相違点の比較
ここが知りたい所なのですが、Transact-SQL コマンド、機能、およびデータ型で共通して仕様できるのはどれで、利用できないのはどれなのか?
この差異を事前に分かっていれば、ソフト開発において役にたちそうです。
Transact-SQL コマンド、機能、またはデータ型 | SQL Server 2008 | SQL Server Compact 3.5 | SQL Server 2005 | 可否比較 |
---|---|---|---|---|
ALTER TABLE ALTER COLUMN の SET DEFAULT オプション | ○ |
○ |
× | ○○× |
集計での DISTINCT の使用 (count(distinct) など) | ○ | × | ○ | ○×○ |
集計クエリとグループ化クエリで使用される HAVING 句 (SQL Server Compact) 句に複合式を含める機能 | ○ | 列への単純な参照のみ | ○ | ○○○※ |
TOP 句内での WITH TIES と PERCENT の使用 | ○ | × | ○ | ○×○ |
TOP 句に引数として列を指定する機能、および TOP 式の値を整数の範囲内で指定 | ○ | × | ○ | ○×○ |
TOP (SQL Server Compact)(N) の制限 | ○ | TOP には、0 ~ MAX_INT を指定できます | TOP には、0 ~ MAX_BIGINT を指定できます | ○○○※ |
ORDER BY <列番号> | ○ | ○ | ○ | ○○○ |
UPDATE STATISTICS (SQL Server Compact) ON <テーブル名> の構文 | ○ | ○ | ○ | ○○○ |
Merge Upsert | ○ | × | × | ○○× |
データベース オブジェクト名の、’=’ を使用したエイリアシング | ○ | × | ○ | ○×○ |
データベース オブジェクト名の、’AS’ を使用したエイリアシング | ○ | ○ | ○ | ○○○ |
ALTER TABLE ALTER COLUMN ステートメントを使用した IDENTITY プロパティ (SQL Server Compact) のシードと増分値の変更 | ○ | ○ | × | ○○× |
real、float、money、および numeric データ型における剰余 | ○ | × | ○ | ○×○ |
集計値式での ntext データ型または image データ型の使用 | ○ | × | ○ | ○×○ |
ORDER BY 句での ntext データ型、image データ型などのラージ オブジェクトの使用 | ○ | × | ○ | ○×○ |
LIKE または IS NULL 述語と共に使用する場合に限り、Ntext データ型と image データ型を WHERE、HAVING、GROUP BY、ON、または IN 句で使用できる機能 | ○ | × | ○ | ○×○ |
ntext 型または image 型の列の変更 | ○ | × | ○ | ○×○ |
複数のクエリを同時に実行する場合は、ステートメントごとに改行文字を入力し、各ステートメントの最後にセミコロンを指定する必要があります。 | × | ○ | × | |
ストアド プロシージャとトリガ | ○ | × | ○ | ○×○ |
ビュー | ○ | × | ○ | ○×○ |
ユーザー定義関数およびフルテキスト | ○ | × | ○ | ○×○ |
Service Broker. | ○ | × | ○ | ○×○ |
SQL 共通言語ランタイム (CLR) 統合 | ○ | × | ○ | ○×○ |
テーブル値パラメータ | ○ | × | ○ | ○×○ |
フィルタ化インデックス | ○ | × | × | ○×× |
空間インデックス | ○ | × | ○ | ○×○ |
利用可能な最小のインデックス値の既定値 | × | ○ | × | ×○× |
ユーザー定義関数を APPLY 句のデータ ソースにする機能 | ○ | × | ○ | ○×○ |
データの圧縮 | ○ | × | ○ | ○×○ |
SQL Server でデータベースの大文字と小文字を区別する場合に、オブジェクト名 (テーブル名、ビュー名、ストアド プロシージャ名など) でも大文字と小文字を区別する機能 (その場合も、SQL Server Compact ではオブジェクト名の大文字と小文字は区別されません) | ○ | × | ○ | ○×○ |
SQL Server 2008 データ型 : Ordpath、スパース列 | ○ | × | ○ | ○×○ |
SQL Server 2008 データ型 : Date、DateTime2、DateTimeOffset、FileStream、Geography、Geometry、HierarchyID、Time | ○ | ○ | ○ | ○○○ |
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