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カフェインの作用と副作用

2007 年 5 月 22 日

カフェインの作用と副作用
カフェインは色々な飲料水、食品などに含まれています。

このカフェインという名前の由来は英語表記にすると分かりやすいのですが、
caffeine=caffe(コーヒー)+in(入っている)
で、カフェインといいます。(ちなみに中国語では、珈琲因。)

カフェインレス、カフェインフリーのものを「デカフェ」(Decar,Decaffeinated)または「ディカフェ」と呼ぶが、一般的には「デカフェ」と呼ぶばあい「カフェインレスコーヒー」を指すことが多い。

カフェインを含む代表的なもの:

  • コーヒー
  • コーラ
  • 緑茶
  • 紅茶
  • ウーロン茶
  • ココア
  • チョコレート
  • 栄養ドリンク
  • ガム
  • 医療薬(家庭用も含む)

カフェインのもたらす効能として一般的に認知されているのは、覚醒作用(眠気覚まし)、利尿作用などです。

脂肪細胞にカフェインを与えると、中性脂肪の分解速度が3倍以上にもなることから、化粧品にも使われたりします。
資生堂の“小顔クリーム”「ロスタロット」など、他にも化粧水に配合されている場合があります。

カフェインは1820年に初めてドイツのフリードリヒ・ルンゲによってコーヒーから単離されました。
結晶は水和物または、無水物(無水カフェイン:水(H2O)を含まないカフェイン)

カフェインのメカニズム

カフェイン (caffeine) はアルカロイドの一種で、
正式名称1,3,7トリメチルキサンチン、または3,7ジヒドロ-1,3,7トリメチル 1-H-プリン-2.6-ダイオン。
プリン環を持つプリンアルカロイドの一種。

カフェインはアデノシンA1AおよびA2A受容体のアンタゴニスト※1。
このため、カフェインがアデノシン※2の働きを阻害する。
アデノシンの働き:

  1. 脳の神経線維に取り付いて安定感や疲労感をもたらす
  2. 膀胱括約筋に取り付いてその作用を抑制

これらがカフェインによって阻害されるため、1:覚醒作用2:利尿作用となって現れる。

※1アンタゴニスト(antagonist):
拮抗薬、拮抗剤、拮抗物質、遮断薬などと呼ばれる。
生体内の受容体分子に働いて神経伝達物質やホルモンなど働きを阻害する薬
作用自体はないが受容体に可逆的に結合。
要するに本来、生体内で作り出され生体に作用している物質をブロックする。
フグ中毒で知られるテトロドトキシンはアンタゴニストの有名な例。
電位依存性ナトリウムチャネルと呼ばれるタンパク質を選択的に阻害することで、神経や筋肉の活動を停止させる。
反対語として、アゴニストがあります。

※2アデノシン
アデニンとリボースからなるヌクレオシドの一つ。
DNA や RNA の塩基として遺伝情報のコードに用いられている。
生化学過程でもATPやADPの一部としてエネルギー輸送に関わったり、環状AMPとしてシグナル伝達に関わったりする。
カフェインにより、生化学過程での作用が抑制される。

カフェインの作用

  • 覚醒作用
  • 解熱鎮痛作用
  • 利尿作用
  • 疲労感の軽減
  • 基礎代謝の促進
  • 消化の促進

このため、ねむけ、倦怠感、頭痛等に効果があります。

カフェインの副作用

  • 不眠(反作用として当然、起こります。)
  • めまい
  • 焦燥感
  • 頻尿(反作用として当然、起こります。)
  • 神経質
  • 筋肉のふるえ
  • パニック障害

カフェイン含有量

カフェイン(mg/100ml) 抽出条件など
番茶 10 茶15g/650ml 90℃/0.5分
玄米茶 10
せん茶 20 茶10g/430ml 90℃/1分
ほうじ茶 20 茶15g/650ml 90℃/0.5分
烏龍茶 20
抹茶 32 1回1g
コーヒー 60 粉末10g/150ml 熱湯ドリップ式
紅茶 30 茶5g/熱湯360ml 1.5?4分
玉露 160 茶10g/60ml 60℃/2.5分
リポビタンD 50

カフェイン中毒(依存性)

若干の依存性がある。
私的な体験からも中毒性は若干あると言えるでしょう。

  • 不眠
  • めまい
  • 焦燥感
  • 頻尿
  • 神経質
  • 筋肉のふるえ
  • パニック障害

カフェインは脳神経系に作用する薬物の一種、そのため、限度を超えた摂取や投薬中・妊娠中のカフェインの摂取は控えたほうが望ましいでしょう。

私的体験:
一週間ほど毎朝、薬局にて眠気覚ましなるもの一日2本、飲んでいたときに、
5日目くらいから軽い震えがきて、発汗があり
6日目くらいから時間の進みが非常に遅く感じられ、震え、発汗ともに前日よりもひどくなりました。
7日目には時間の進み方、震え、発汗ともに悪化し、不安感(パニック障害っぽい)を覚えるようになり、仕事をするのに差し支えるほどになり「眠気覚まし」の摂取をやめました。
しかし、やめようと思えばすぐにやめることはできましたので中毒性という観点から見ると軽いと言えるでしょう。

カフェインレス

カフェインの含有量の少ない食品:

  • たんぽぽコーヒー
  • ノンカフェインコーラ
  • ノンカフェインコーヒー(デカフェ)
  • 杜仲茶
  • 麦茶
  • ほうじ茶など

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  1. 中岸純子
    | #1

    私は10年前から、コーヒー・紅茶等を飲むと血圧が110から一気に200くらいに上がります。原因が分からなかったので、降圧剤を4種類くらい飲みましたが効果はありませんでした。
    しかし安定剤を飲むと血行が良くなり血圧は下がります。血管が収縮することによって、血圧が上がると思い、最近はノンカフェインに徹しています。
    やはりそういう症例はあるのでしょうか?

  2. 安村吉弘
    | #2

    頭痛持ちですが、コーヒーを飲むと改善されます。特に朝寝起きに頭痛で目が覚めますが、コーヒーを飲むと少しましになります。市販の痛み止め薬は胃が荒れますので、飲めません。コーヒーのカフェインは脳の神経や血流にも何らかの作用があるのしょうか。

  3. | #3

    カフェインには血管を収縮、交換神経を刺激する作用があります。
    偏頭痛など血管が拡張して起こる頭痛の場合は血管収縮により一時的に症状が軽くなります。
    緊張性頭痛など血管収縮で起こる頭痛の場合は、より血管収縮を促すため逆効果となります。
    風邪薬などで頭痛を抑える鎮痛作用として配合されています。
    交換神経刺激作用は脳や体を刺激して興奮させる働きがあります。栄養剤などで眠気覚ましとして用いられます。

  4. | #4

    カフェインには血管を収縮する作用があります。血管収縮により血圧は上昇します。
    カフェイン過敏症、カフェインアレルギーの場合、少量のカフェイン摂取でもカフェイン中毒のような症状がでる方がいます。
    一般的にはカフェインの少量摂取で血圧が跳ね上がることはあまりないと思われますので、カフェインに対して体が過敏に反応した結果かと思われます。

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